BOOK(牛頭雪)

□続・島くんのユウウツ
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朝。

浮世絵中学校の教室。

「おはよー」

「やぁおはよう、奴良くん。今日も元気かい?」

清継がばしばしと、リクオの肩を叩く。

「だが今朝は、君の相手をしている場合じゃないんだ・・・っと、やぁ及川さん!」

リクオの後ろにいた少女に、彼が声をかけた。

「昨日はいい買い物が出来たかい?」

「え、つらら?昨日清継くんと会ったんだ」

「そうなんだよ!しかも、男前な彼を連れてね」

複雑な表情の本人の傍ら、“男前”につられて巻と鳥居も寄ってきた。

「あぁ、牛頭丸か」

「あれ?知ってるの?及川さんの親戚とか言ってたけど」

「あ、えっと・・・昔からの知り合いなんだ。家同志、付き合いがあってね」

嘘ではない。

「それじゃ、親公認って訳かい?」

「うーん・・・まぁ、多分そうなるんじゃないかな」

牛鬼が知っているかどうかは別だが、少なくともリクオとその祖父は許容している。

「ちょ、ちょっと!リクオさま!?」

「ん?何か間違ってる?」

しらっと言う彼に、口を閉ざすしかないつららだった。

「ねぇねぇ、男前って誰が?」

「親公認って何?」

「面白い!是非また話を聞かせてもらおうじゃないか」

丁度その時、担任教師が扉を開けたため、それぞれの定位置に移動する清十字団のメンバー。

その中で、愕然としていた島に気付く者はなかった。





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