BOOK(牛頭雪)
□兎と花冠
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―――それはもう、随分と昔のことだ。
まだ幼い頃、総大将に連れられて捩眼山に出向いた。
挨拶を済ませて直会となった折、総大将の計らいで遊びに出てもよいことになった。
その時は大人の話など理解できなかったから、好奇心の赴くままに野山に足を踏み入れた―――。
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