BOOK(牛頭雪)

□止まない雨
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ポツ、ポツ・・・・・


ザーーーーーーー・・・・・・・


夜明けと同時に降り出した雨は、まるで太陽の涙。

止まることを忘れたかのように絶えず地面を濡らしている。

さすがに外に出るものはいなくて、不気味なくらい静まり返っていた。

そんな奴良組の開け放たれた縁側から、牛頭丸は一人降り続く雨を見つめていた。

屋根を叩く音が鼓膜を刺激する。

動と静が混在する世界。

ふいに、濡れたくなった。

その衝動に逆らうこともせず、牛頭丸は足を踏み出した――。



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