BOOK(牛頭雪)

□移ろひ
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牛頭丸は、厳粛な佇まいの門扉を見上げた。

牛頭丸が馬頭丸と共に本家を離れたのは、数年前のこと。

それから牛鬼組の頭を継ぎ、捩眼山で目の回るような日々が続いた。

ようやく目途がついたので、補佐役の馬頭丸を残して、本家に挨拶に出向いた訳だ。

…もっとも、目的はもう一つあったのだが。

牛頭丸は静かに門をくぐった。


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