BOOK(過去拍手)
□牛頭馬頭中学校へ
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昼休み。
「どういうことですか!!」
あらかたの生徒は昼食を済ませ、ガールズトークに花を咲かせる女生徒や昼寝をする運動部員がちらほらと見える屋上。
その中でつららが声を荒げた。
「どうって・・・」
「牛鬼さまが言ったんだよ〜」
食後のお茶をすするリクオに代わって、馬頭丸がのほほんと答える。
「ただ本家にいるだけじゃナンだから、人間の生活を視察してこいって」
「そ、それはともかく!どうして私に教えて下さらないんですか!」
「ぼくも昨日知ったんだよ。つららには今朝言おうとしたけど、聞かなかったんじゃないか」
そんなことがあったかと、つららは懸命に記憶を辿る。
「ぴーぴーうっせぇな、雪んこ」
傍らのお菓子(馬頭丸が女子からもらった)をつまみながら、牛頭丸が口をはさんだ。
「毎日どんなとこにいるのかと思いきや、随分と騒がしいのかお好みか」
「なっ――」
「ま、こうなったもんは仕方ねぇ。しばらく世話になってやるぜ」
「なんですって、偉そうに!!」
牛頭丸に一通り文句を言って、つららは振り返った。
「リクオさま!こんな奴がいていいんですか!?」
「落ち着きなよ。牛鬼も考えがあってのことだろうし、何か起きた時に人手(妖怪手?)があった方がいいだろ?」
「それは・・・!」
リクオは立ち上がり、弁当箱を抱えて出入り口に向かう。
つららは慌ててその後を追った。
「リクオさま〜っ」
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