頂きました
□楓月様からアスカガ小説
『faint love』
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そして、
ふとパソコンから目を離し、窓の外を見ると、まだ名前も知らない俺の好きな女の子が店前をほうきで掃きながら、道行く人に笑顔で挨拶をしていた。
何度か話しかけようと試みたが、うまくいかない…
ていうか、どう切り出せばいいのか…
きっかけがない…
「はぁ…どうしたらいいんだ…花を買う機会なんてないしな…」
カタカタと打ち、資料を見直しながら、うなだれていたアスランだった。
―――…
………
……
「全く、だから君はヘタレなんだよ」
「何だよ急に…
てかヘタレだなんて言われたこと無いぞ……」
いきなり話しかけてきたのは、高校からの親友である、キラ・ヤマトだった。
いや、もうすでに腐れ縁と言ってもいいだろうな
「なんかさ〜、さっきからアスラン溜め息ばかりだよ?眉間にも皺よりすぎ…
まっ、どうせ例の女の子のこと考えてたんでしょ?」
やれやれと言わんばかりに、キラは溜め息を吐いた。
「う゛…」
図星だから何とも言えなかった。
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