種、種運命短編作品庫

□ピュア・ストーン
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「カガリさん…地球に降りたら、私達貴方に沢山負担をかけてしまいますわ……」

ラクスは申し訳なさそうに私に言った


「そんなの全然っ!大丈夫だっ!」



負担をかけるとかそんな事、ラクスなら言いかねないとは思ったけど

大丈夫


みんな居てくれるから


私は大丈夫だ


アスハの娘として、私は地球に降りてから大変なのかもしれない

不安もない訳じゃない



でも…







もうすぐ地球だ…

降りたら
色んな事が待ってるんだろうな…



部屋で寝そべって物思いにふける



ピーピーピー



『カガリ…ちょっといいか?』


ドアの向こうから声がした



アスラン…?


クサナギに?
どうしたんだろう?



「あぁ、いいよっ」

私は部屋の扉を開けた



立ち上がって出迎えた私の顔を見て、アスランは深く息をはいた


何だか辛そうな顔




「…?なんだよ…」

そう言ったら、彼ははにかんだ笑顔をみせた



「イヤ、少し夢見が悪くて…」



夢…?



なんで夢見が悪くて、私の所にくるのか解らないぞ?


まぁ…いいけど…



「情けない顔するなっ」

私がアスランの頬に手で触れると

「…情けない顔してるかな…俺…」

弱ったな…と軽く苦笑いをする



そういえばキラが


『アスランは昔からしっかりしてた』


って言ってたけど………

なんか、そう思わないんだよな……


アスランって一見はしっかりしてそうだけど……かなり背伸びしてる感じがする……

そう見えるだけかな?


でもなんか

危なっかしくて見てられないんだ




「まぁ、慣れてるからいいさ……」



私はアスランの頭を撫でた



 
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