種、種運命短編作品庫

□ピュア・ストーン
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「何か…俺はいつも、お前の前じゃカッコつかないな…」



何だ…自覚あるのか



でも、そうやってシュンとなるのは私が落ち着かない

何とか宥めようと、頭を撫でていたら

「ねぇ…カガリ…」

アスランが急に真剣な顔をして、その腕を掴んだ


「あっ…わっ…?」



変な声出ちゃったじゃないかっ!!



逸らせない瞳

鼓動が早くなる



顔が…熱い




「…俺は…本当に君の傍にいてもいい…?」




えっ?



何…?



体が凍りついた気がした



何で今更そんな事また聞くんだよっ?

だって

だって…

『君を守る』

って言ったじゃないか!



私は嬉しくて…

だから

アスランがいるなら
居てくれるなら


頑張れるって!!




それに…

キスだって…




アスランにあげたのに…



初めての…

そうだよっ
ファーストキスだぞっ?



意味解ってるのか?






「…えっ…?なっ…カガリっ?!」


アスランが、私の顔を見て驚いてる


ああ…

涙が…勝手に出てるんだ



「…このっ…馬鹿ぁ…」



ねぇ?

私ってアスランの何?


もしかして

キラと…姉弟かもしれないから、今は傍に居てくれるの?



だとしたら優しすぎるよ…?


ふいに掴まれていた腕を引っ張られた

ふんわり…



私はアスランに抱き締められていた



なんか……


先言撤回



アスランって策士なのかも………?



またそれが何だか悲しくて

段々自分がなんで泣いているのか、解らなくなってきた



 
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