種、種運命短編作品庫

□if〜3.8〜
2ページ/9ページ



迎えた朝の光


目覚まし代わりの携帯が、音楽を奏でて俺は目を覚ます



いけないっ

またカガリの部屋で眠ってしまった!!!



そう思って腕の中で眠るカガリを見て……

幸せで

顔が綻んで

だらしなく緩む



俺はそんな自分に気付き、自己嫌悪におちいるんだ



「駄目だな……俺は………」



この所……毎日だ


抱いても

抱いても

カガリが欲しくて仕方がない


キモチが抑えきれないんだ


いつか……壊してしまいうんじゃないか……そう思った



だからこそ昔の自分を思い出したかった

彼女に触れる事が平気だった昔


いっそ戻りたい



あの頃の俺は随分我慢強かったよな……


そう思ったんだ






「起きて……カガリ………10時からパーティーだろ?」


「んっ………うん………」


モゾモゾと腕の中で動くカガリがネコのようで

可愛くて……


「おはよう……」


俺は唇にキスをする


「……おはよ………」

目を擦りむくっと起き上がるカガリ

その何も纏っていない身体につい目線がいき、俺は目を反らした



「ドレス……着なきゃ……コルセットの紐、結んでくれる?」


そう言われ俺は脱ぎ捨ててあった下着を着衣し、カガリに触れた




本当は……

彼女のドレス姿を人に見せたくない


それは独占欲

解っているけど……我慢がきかない



一度手放してしまったから?

人の手に渡るカガリを

また想像してしまうから……?




「靴はコレでイイかな……でもちょっと…歩きにくっ……うわっ……」


ヒールをはこうとしたカガリがバランスを崩す


「カガリっ……!!」


俺は手を伸ばして彼女を支えるつもりだったんだ……



それなのに

一緒に転んで

頭に衝撃をうける




『ごっごめんっつ!!カガっ……


そう言うつもりだったのに……



 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ