種、種運命短編作品庫

□リトルメロディ
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月はひかり

星はまたたき

その夜は君をまっている


明ける朝

日のかがやき

その朝も君をまっている


大地に根付く

その花達が

今、君を支える糧なら


僕は水をあげよう

朝日に照らされて


その種は

今、芽吹く






「ソラの歌は心地よい………胎教にいいんだろうな……」


カガリは大きなお腹をさすりながら笑顔をこぼす


「ヒカリちゃんにも言われました……でもあの子はそれ以上に……」


そうしてヒカリの傍で歌を歌うソラに目を移すラクス


「オーブの軍人になりたいって?そんな7歳の子供が決める事じゃないだろ?」



半年前、自分達の生きてきた時代の話をお互いの子供達に話した

二人は二人なりにその事実を受け止め成長している


ソラは……やっぱりお兄さんで、少しだけ世界を重く感じたようだった


「でも……結構頑固なものですから……誰に似たのやら」


「どっちもだろ?お前ら二人とも決めたら絶対譲らないじゃないか」


ラクスの言葉にカガリは呆れてそう言う


「そうでしょうか?」

キョトンとした顔でラクスは首を傾げた





「カガリっっ」


そうしてソラがカガリのそばに駆け寄る


「お腹の赤ちゃんにもちゃんと聞こえたかな?」


そうしてカガリのお腹を見つめるソラ


「ああ大丈夫……ちゃんと伝わってるよ」


カガリはそんなソラに優しく微笑んだ



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