★庭園(ガーデン)★種、種運命本編軸長編

□手紙
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『すまない、アスラン』

『ごめんな、アスラン』

『悪かった、アスラン』



もう、何度言ったか解らない



その度に



『いいさ、気にしてない』



その言葉も何度聞いただろう








瀕死の重傷をおったアスランがアークエンジェルに運ばれてきたら、もう何だか解らなかった

目の前で、今にもその灯火が消えそうで、落ち着かなくて、涙が溢れ出て………


「大丈夫、アスランは大丈夫…………」


キラは呪文の様に呟いて、私の手を握る





ごめん………


お前がこんな事にならないように、私は止めなくちゃ成らなかったんだよな?



ただ………今は願うだけだ



どうか
どうか…………



私はまだ何も返してないんだ

アスランに…………




『逃げるなっ!生きる方が戦いだっ!!』



2年前、自爆をしようとしたアスランを止めたのは私だった



今でもそう思ってる

死ななくて良かったって思わせてやりたい



ずっと思ってた



だけど

現実は私の思い通りには行かなくて、彼を死んだ方がマシなくらい追い詰めた



今ならそれが解るから


お願いします


ハウメアの神よ


彼に懺悔する時間をください




そうして

目が覚めたアスランが私に最初に言った言葉は……


「守り…たかった……カガリ…キラ…も……」



涙が止まらない


ごめん



『君は……俺が守る……』



お前はまだ

あの約束を憶えていてくれたんだな


気付けなくてごめん

裏切ってごめん



また……私は謝ってばかりだけど


大丈夫


お前を自由にしてあげるから




 
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