★庭園（ｶﾞｰﾃﾞﾝ）★種、種運命本編軸長編
□蒼の記憶
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『俺達が、本当は何を守らなければならないのか……ザフト兵なら、解るな！？』
隊長……
私は本当は何を守りたいのでしょうか？
何を守らなければならないのでしょうか？
私はただ………
貴方を裏切りたくなかった
貴方の傍で
貴方の後ろ姿を追いかけ
貴方が振り向いたら、直ぐに命令をきける部下でいたいと思った
それは、隊長に対する友愛と尊敬で
こんな風に揺らぐ事ではないと思っていたのです
『君は……意外と素直じゃないね』
彼の言葉が響いた
今更
今更気付いてしまいました
私はたぶん
ずっと隊長が好きだったんですね
信念と真実に
翻弄され続けた隊長を、私は知っている
仲間を失い、人知れず涙を浮かべる
そんな姿を知っている
だから
だから………
私は絶対に貴方を裏切らないと
ただそれだけが守りたいモノだった
涙が出そうだ
真実を知ったから？
自分でやっと気付いたから？
でも………
きっと私はここで終わるから
涙なんか出てくれないんだ
あれ……？
熱い……
涙が………出ているの……？
私は
私は生きているのか？
目を開けたらソコには、知らない天井があった
両腕をうごかそうとしたら重くて動かなくて……
利き手はギブスで
左手は……点滴
でも……
手のひらに
誰かの暖かい手の重み
「あ…………」
その手を確認したら、涙が溢れて止まらなくなった
「この……馬鹿者が………」
その青い瞳が揺れた