★庭園(ガーデン)★種、種運命本編軸長編

□フラワーガーデン
第2章『記憶』
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その身体と

その声と

その記憶があれば……それは本物なのだろうか?


以前……彼は



『そんな事……俺はどうでもいい……』



そう言ったね



本当にそうなのかな………


今でもまだ答えが出ないんだ………

レイ………


でも……いつか……真実が解る時がくるって信じてた


あの人を見てれば……


きっと………って














多分……運命だと思った



俺が引き寄せられる様に

彼の腕を見つけたのは………



きっと運命





【第2章 記憶】







「シンっっ!!」


肩を捕まれて、ビクッとして……

シンはソファーから立ち上がり、呼び掛けた方を振り向く


「アスラっっ!?」


シンは目を丸くして、目の前の彼の顔を見た


その人は、知ってる声で知ってる顔だったけど……

一瞬見た彼の面影は幻で……



「………キラさん……」


シンは目の前の彼の名を呼んだ


呼ばれたキラは、彼にまた少し近付く


目を細めて、シンの軍服を触る


茶色く固まった血の跡



「………大変だったね………君が無事でよかった……」



その言葉に、止まっていた記憶が頭を駆け巡る



「……あ………あっ………」






崩れる様に、シンは膝をついて………


声をあげて泣いた




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