種、種運命パロディ作品庫

□お隣同士《キス》
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「行ってきまーす」


玄関で靴を履くキラ兄が、私を不思議そうな顔でみる


「えっ!?早いね、カガリっ?シンは起こさないの?」

何時もと違う私の行動にキラ兄は不思議そうな顔をした


「良いんだっ、電話はしたし……今日はフレイに用があるからっ」

そうして私は走り出す


シンを起こしに行ったりしたら、アス兄に会っちゃうじゃないか……

昨日の今日

とても顔なんかみれない



だって………


下着姿を見られたんだぞっっ

しかも……

こんなペチャパイ


絶対ガッカリした

て言うか……


アウトオブ眼中……?


考えたら泣きそうだ





教室に入って……


「フレイ〜っ!!!」


私は親友に泣きついた

昨日の事件についてメールで伝えてあるから、フレイはよしよしと抱き締めてくれる


「ザラ先輩、あれからなんの連絡もないの?」

「うんっ……どおしよう………」


そんな事を言っていたら、突然ポケットの携帯が音楽を奏でる


「うわっ……どうしようっっ、アス兄だっ」

「落ち着きなさいっ、メールじゃないっっ」

そう言われ震えながら携帯を開く




おはよう

昨日は済まなかった
ノックもせずに女の子の部屋に入るなんて、考えなきゃいけなかったな
本当にごめん
昨日見たことは気にしてないから安心してくれ




「……気に……してない……」


つまりは女としては見てくれてないって事……?


思っていた事は当たりだった……


アス兄にとって、私の下着姿なんて気にも止めないどうでも良いことなんだ……


少しは……

少しくらいは意識してくれるかも……なんて浅はかな期待をしてた自分が馬鹿みたいだ


カガリは大粒の涙を流す


「やだっ……カガリ大丈夫っ!?」


「大丈夫じゃないよぉ………」

カガリはフレイの胸の中で泣いていた



 
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