種、種運命パロディ作品庫

□心の背丈
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ずっと好きな人がいる


いつもすぐ側にいるのに、届かない距離


縮まることのない時間


どうしたって追い付けないのは解っているから

だけど………












「おはようございます」


アスランは玄関をあけて何時ものように声をかけた


「あ、アスランっ!!おはよっ」


Tシャツに短パンのカガリが歯を磨きながら出迎える


「……おはよう………キラは起きてる?」


アスランは、カガリの白い足をどぎまぎしながら横目でみる


「ダメだ、アイツ……昨日も遅くまでゲームしてたからっ」


「えぇっ〜!?また?」

カガリの言葉にアスランは眉をつり上げた


「私が起こしても全然起きないからさ、起こしてやってくれよっ……どうしようもない弟でごめんなっ」


そうしてカガリに頼まれれば、アスランは嫌とは言えない


「いいよ、もう慣れたし」

アスランは溜め息をつき笑って見せた






靴を脱いで家に上がるアスラン

きちんと靴を揃えてあがる彼

散乱したキラの脱ぎっぱなしの靴

カガリは溜め息をついた


「全く、アスランみたいな弟だったら、自慢なのになぁ〜」


そう言ってアスランの頭を撫でるカガリ


「あのさ……そう言って頭なでないでくれる?」


アスランは少し頬を染めて膨れた



「あれ?お前、また背が伸びた?」


家に上がってアスランが背筋を伸ばすと、カガリは驚いた

目線の高さが変わらなくなっていたからだ


「成長期だからね」

アスランは得意気に微笑む

すると今度はカガリが頬を膨らませて


「う〜ん……どんどん可愛く無くなっていくな……昔は私のワンピースを私以上に着こなせていたのに……」


「……それ……全然嬉しくないから」

カガリの言葉にアスランはまた溜め息をするのだった



 
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