種、種運命パロディ作品庫
□チョコレートリップ
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「やっぱり……手編みのマフラーとかは、気持ちが重く見えるかな………?」
「でもB組の子作ってるって……」
教室の片隅で、少女達はバレンタインデーの話題持ちきりだ
「私、アレ買った!チョコレートリップ」
そう言ってルナマリアに見せて貰ったリップスティック
最近、ミーア・キャンベルなCMで話題のリップだ
「あ。本当にチョコレートの匂いするんだ……」
ミリアリアが興味津々に覗き込む
「でもホラ、つけるとピンク色のグロスっぽくて……『思わず甘いキスがしたくなる』!!」
ルナマリアがCMの謳い文句を言って、カガリは頬を染めた
思わずキスしたくなる…………
本当だろうか………?
「………ヒビキさん………」
不意に呼び掛けられ、カガリは顔をあげた
「俺……帰るけど、どうする?」
「あっ!!帰るっっ!!みんなっ、ゴメンっ!!じゃあまた明日!!!」
カガリは慌ててカバンを持ち、彼の後をついていく
「あれ……本当に付き合ってるんだよね……あの子……?」
ルナマリアは心配そうにミリアリアに尋ねる
「たぶん……表情ないから全然解んないのよね……彼……」
年明けから付き合いだした彼女の恋人
クールで表情一つ変えない彼の名は
アスラン・ザラ
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