種、種運命パロディ作品庫
□友情と愛情は紙一重
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友情と愛情は紙一重
何かが壊れれば、きっとその姿は一瞬にして変わる
「ごめん………恋愛ってよくわからないんだ……それに…………めんどくさいよ……」
校舎裏の庭で彼はいつもの様に女子生徒の告白を断る
教室の二階からはその姿が丸見えで、カガリは溜め息をついた
「高校入ってから何人目だろうね………?アスランに告白してくる女の子」
隣で双子の弟がそう言って
「……たぶん今日で99人目……」
カガリはそう答えた
カガリとキラは双子の姉弟
そしてアスランとは家が隣の幼なじみ
小さな頃から一緒だった三人は、とても仲が良かった
昔から三人の間に流れる空気は変わらないが、年を重ね少年も少女も『男』て『女』になっていく
そんな流れの中で、アスランは特に女性を惹きつけるようで……高校に入ってから、彼は急に女の子にモテ初めて日々告白が絶えない
「99人かぁ……スゴいね………でもさすがに嫌そうな顔」
告白を断った後の眉間にシワを寄せたアスランの顔がヤケに目につく
走り去った少女が見えなくなると、アスランは上を見上げてこちらを見る
「悪趣味………覗き見すんなよなっ……」
ぷぅっと膨れっ面のアスランは、年より幼く見えた
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