小説U
□猫と一緒
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先日ベッドの上で猫と同棲を心に決めたイオラオス。
大分記憶を辿り、猫を飼っていると言っていた知人のもとへ相談しに行く事にした。
もちろん猫の飼い方ではなく、人型の猫について。
大学に行く時間より少し早めに起きて、出掛ける準備をする。
エイジはイオラオスのベッドで丸くなって眠っている。
既に習慣になってしまっていた。
「・・・・・・・猫は夜行性じゃなかったのか」
昔読んだ本かなにかにそう書いてあった気がする、と首を捻るが
自分が寝ているうちに暴れられても困ると気にしないでおく。
自分の身支度ができると未だに寝息を立てているエイジを起こす。
「エイジ、起きろ・・・朝だ」
「・・・・んー・・?」
体を揺さぶられ、起きるよう促されるエイジだが
まだ眠気が勝っていて再び丸まり、穏やかな寝息を立て始める。
「あっ・・・こら、寝るな」
寝始めたエイジを見かねて、柔らかそうな頬をつねる。
そうやってうにうにと左右に引っ張ると、嫌そうな声をあげる。
「うぅ゛・・・」
「ほーら・・・嫌なら起きろ」
「・・・・・んにゅ〜・・・」
うっすらと目をあけたエイジを見てつねっていた頬を放した。
やっと起きた、と呆れてベッドから立ち上がる。
「んん〜・・・・・ふぁぁっ」
猫らしく背中をぴんと伸ばし、伸びをするエイジ。
相変わらずパジャマはイオラオスのシャツ。
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