REBORN!
□逢いたい
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僕は群れるのが嫌いで
草食動物を見ると噛み殺したくなるのに
彼は違った
中学校で知り合って以来ずっと一緒にいた
でも
君はボンゴレの十代目となり
僕は霧の守護者になった
けれども僕は群れたく無いという理由であまりボンゴレとは関わっていない
結果綱吉と会う機会が少なくなった
今頃どうしているだろうとか
逢いたいとか
訳の判らない思考に取り付かれることが多くなった
こんなの僕じゃないとか思いながらも一向に消えない
振り払う為シャワーを浴びようと思っていたら
ドアからノックが聞こえた
草壁からの報告だろうと思い
入れてと素っ気無く言い
ソファーに腰掛ける
ドアに目を向けると
見慣れた栗色のふさふさ頭が目にはいった
どうして?
無意識につぶやいた言葉に
「雲雀さんに頼みたい仕事があるんです」
久しぶりに会ったと思ったら仕事の話
「雲雀さん?」
綱吉の言葉が降ってきた
いつの間にか綱吉が目の前にいた
幻でもいいから触れたくて
手を頬へ伸ばし髪を撫でる
気持良さそうに目を細める
綱吉の癖の一つだ
本物
そう思った瞬間に
強引に手を引き寄せ
そのまま自分の膝の上に座らせ抱きしめた
「恭弥!!」
綱吉の慌てた声が聞こえたけれど
「逢いたかった……」
耳元で呟くと
ジタバタ暴れてた綱吉は大人しくなり
「俺も……逢いたかっ、た///」
目が合うと二人ともくすくすと笑い出し
ちゅっとかわいしいリップ音が聞こえた
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後で聞いた話
綱吉はただ逢いに来ただけだった
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