素晴らしき戴きもの
□※相互記念小説
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ある一室で、荒い呼吸と水音が響いている。
照明が落とされ薄暗いが、ブラインドを上げた窓から入る月の光が、ベッドの上で絡み合う彼らを静かに照らし出していた。
「んっ…っあぁ…!」
ビク、と跳ねた体は逞しい。 余分な肉がなく、鍛え抜かれた体はまるで彫刻のような美しさがある。
キリッとした眉に、野生的に見せるシャープな顔立ち。
普段は孤高の獣のようにその存在感を周りに突きつけ、堂々と世間を歩く王者。それ故に、男女問わず彼の周りには多くの人が集まる。
そんな彼――名前を有明丞(アリアケジョウ)と言う――は、今与えられる快楽に身を任せていた。
「そ、こは…やぁ…あぁぁ!やめっ…も、やめぇ…」
一際響いた水音と一拍遅れてさらに高い嬌声が上がった。
ドプッと白い液体が溢れ、腹を汚す。
達してしまったことを、丞を犯す彼もわかっているはずだが、動きは止まらない。
行為が始まって、もう二時間近くが経過している。
その間、絶えることのない責め。
限界を感じた丞は身をよじり、与え続けられる快楽から逃げようとするが、腰を掴まれさらに深く相手を飲み込む羽目になった。
のけぞり、悲鳴を上げる丞にようやく彼が声をかけた。
「苦しい?」
「んっ…う、んっ……」
必死に頷く丞に、彼は笑った。
そのまま、液体を流し続ける丞のものを握り、扱き上げる。
「あぁぁぁ!!やっ…いやだぁ…!!」
「ダメ」
「あっ…ぅ……も、むりぃ…っやぁぁ…」
うわ言のように繰り返す丞の乱れる姿に彼は唇を舌で舐めた。
丞よりも幾分細いが、それでも充分、鍛えられることが分かる体つき。
赤茶色に染められた、痛んだ髪が汗で首筋に張り付いた姿は、なんとも言えない、男の色気がある。
女性受けしそうな軽い感じの顔立に、その派手で軟派な様をさらに印象つけるように、耳にも合計四つのピアスが下がっている。
どこか夜の気だるい雰囲気を纏った彼は、佐倉井大弥(サクライヒロヤ)。
歓楽街の一ヶ所にある、バーで働いており、学生時代はホストをしていたこともあった。
「何言ってるのかなー、可愛い子猫ちゃんは」
からかうように軽く声をかけるが、大弥の眼差しは獲物を食らう獣のように獰猛だ。
話かけながらも、丞に快楽を与える手は止まらない。
「言ったよねー?あんまり可愛いこと言ってると、手加減できないよ、て」
ズン、と最奥を突かれて丞は目を見開いて悲鳴を上げる。
笑いながら、大弥は逃げようとする丞をシーツに押さえつけ、深くえぐるように腰を動かした。
「あぁぁっ……!ひぃっ…ひ、ろさ…んあっ…」
「そうそう。そのまま鳴いてなさい」
チュウ、と胸の突起に吸い付き軽く歯を立てる。
ビクン、と宙に浮いた足が揺れて見開かれた目から涙が溢れた。
ふいに、丞の逞しい体に腕が巻き付き抱き起こされた。
重力に従い、深く、大弥のモノが中へ入り込んできた。
「あぁぁぁぁー!!」
「っく…はっ、すっごい締めつけっ…」
のけぞり、悲鳴を上げる丞を両手で抱き込むようにして拘束した大弥が息を弾ませる。
「ひろや、さ…ひろやさんっ…深ぃ…」
「気持ちいいでしょ。ほら、動いて」
首筋に優しくキスを落としながら、大弥は丞を揺さぶった。
「やっ…あぁ…!!も、ひろやさ…とけそっ…あっ!?」
グッと中が大きくなる。
舌で肌を味わっていた大弥がツンツンと突起をつついてしゃぶりついた。
「まぁた、可愛いこと言っちゃって。知らないよー。明日大学行けないかもねー」
「ひろや、さん…っ」
はぁ、と熱い息を吐いて丞が大弥にしがみついた。
乱れた息を肌に感じれば、ゾクゾクと熱が生まれる。
「んー…」
大弥が首筋に唇を押し当てクスリと笑う。
動きが止まったことに不審さを感じながらもほっとする。
汗で濡れた髪を撫でる手が気持ちよくて、擦り寄る。
ふ、と大弥が苦笑いした。
「可愛いねぇ、丞」
「可愛くなんかっ…」
「可愛いよ。誰より可愛い、自慢の恋人」
チュッと額に優しいキスを落とされる。
顔全体に優しいキスを落とされ、いたたまれなくなって顔を背ける。
耳に唇がやんわりと触れ、わざとかすれた、色気のある声を注がれる。
「嫉妬なんかしなくても、俺はキミのものだから安心しなさい」
「!」
カァ、と丞の体が真っ赤になる。 大弥がにや、と笑って止めていた動きを再開させた。
「ひっ…あぁっ、あー…!」
「ま、誘ってくれたのは嬉しいけどね。たーっぷり、俺の愛を知ってもらいましょー」
腰を掴み、揺さぶる大弥に丞は叫びながら、従順に快楽を享受する。
夜は長く、朝日が上るまで部屋から嬌声が途切れることはなかった。
end※
お粗末様でした(汗)エロですみません(涙)
>ふぁあああああ!!すっ素敵すぐる小説、誠にありがとうございます!!
丞君が…っ丞君がものすっご男前なのに可愛いくて…!
まさに子猫ちゃんっっ(大興奮)
大弥さんの大人な態度と攻めっぷりもたまらんです…!
相互記念にこんな素敵な小説いただけて私は幸せものです!本当にありがとうございました!
これからも宜しくお願いします。
伝藤朝哉