シリーズ
□4
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俺の兄ちゃんは自慢じゃ無いがカッコイイ。
口調は乱暴で俺相手に顔真っ赤にして怒ったりなんて大人気ないとこもあるけど、基本的にめちゃくちゃ優しいし。
俺が家族で一番、いや世界中で一番好きなのは兄ちゃんだ。
背も高くて顔も男前で、知り合いの女子にも騒がれてしまうくらいカッコイイ兄ちゃん。
当然俺も兄ちゃんいい男だとは思ってんだけど。
だけど。
今俺は困っている。
兄ちゃん、最近ちょっとおかしい。
「馬鹿弟初号機発動中4」
「康平ただいま〜」
「おー兄ちゃんおかえりー」
兄ちゃんが一人暮らししてる部屋でゲームやってると、夜9時くらいに帰ってきた。
俺はいつも部活終わって家で飯食って風呂入って、明日の学校の荷物持って兄ちゃん家に来る。
俺がわざわざこっちに来るのは、兄ちゃん家からのが学校近いってのもあるんだけど、一番の理由はゲームしたい放題だってことだ。
それに宿題も兄ちゃんに教えて貰いながらやった方が早ぇし。
後は勿論兄ちゃんがいねえと寂しいから。
家にいても母さんと父さんしかいないからつまんねぇしな。
「兄ちゃん、冷蔵庫に母さんから夕飯だってカツ丼入れてあるぞー。」
「おーマジで?サンキュー、俺腹減っちゃっギャーーーー!!!」
台所から兄ちゃんの悲鳴。よっしゃ!
「こぉへぇえいぃいーーー!!!」
ガラっバン!ともの凄い勢いでガラス戸を開けた兄ちゃんが、眉を吊り上げブルブルと震えて立っている。
そのワナワナと震える右手には蛇の玩具が握り締められていた。
勿論俺が冷蔵庫に仕掛けたヤツだ。
「良く出来てんだろそれ。」
「馬鹿かお前は!?兄ちゃん心臓止まるかと思ったぞ!お前俺が死んだらどうすんだ!」
「はー?救急車呼ぶに決まってんじゃん。」
「この腐れ弟があああ!」
怒鳴った兄ちゃんが投げつけてきた蛇の玩具を避けて転がる。
とぐろを巻いた蛇の玩具、外見は勿論質感といい実に良く出来ている代物だ。
兄ちゃんの反応も上々だし、今度ケンタロウの靴箱に仕込んでやろう。
「そんな怒ってたらそれこそ頭の血管切れて死んじまうよ。」
さてさて体勢立て直してゲーム再開。
次のダンジョンクリアすれば、王冠が手に入る筈だ。
と思って起き上がったんだけど、思わず動きを止めてしまう。
イヤーな笑顔の兄ちゃんと目線がかち合ってしまった。
うわやっべ何か怖ぇえ!
そんなに毒蛇駄目だったか!?
「…兄ちゃんごめんなさい…」
「うん?」
「次からは毒蛇じゃなく普通の蛇にする」
「アホかお前はああ!!」
再度ブチ切れ蹴りを放ってきた兄ちゃんを交わすが、今度は背中からのし掛かられ動きを封じられてしまった。
そのままに腕を首に回して締め上げてくる。
ぐっくそお!体格差を使うとは卑怯な…!
しかし俺がまだ160のチビであることは事実で、兄ちゃんはどこでどう育ったもんだか180も身長がある。
武兄や伸一兄よりも高く兄弟でダントツで、体格だってしっかりしてるから俺がかなう筈もない。
首を絞める腕に力が入り、のし掛かる重さが増す。
こんな時は悔しいが無理はしないで早めに降参するのが吉だ。
俺が勝つにはまず自由の身となり、身軽さで勝負するしかない。
いずれ力ずくで勝てるようになってやるがな…!
「ぐ…!兄っちゃ、悪かったって…っ」
兄ちゃんは無言だ。でも首を締め付ける腕の力は緩んだ。
ん?なんだ、このぐらいで止めるなら今回は俺の負けでも構わんぞ。
早くゲーム進めたいしな。
このまま解放されるんだろうと力を抜いていたのに、俺は次の瞬間には違和感に身を固くする羽目になる。
離れていくかと思った兄ちゃんの手が、シャツの中に入り込んで乳首を触ってきた。
げ!まずい!!
「にににっ兄ちゃん!?」
「てめぇちっとも反省してねえだろが、お仕置きだ。」
「反省してるって!ごめんなさ…っいっうぅ…っ」
「分かりやすい嘘ばっかしだな…?」
低い声で笑って言った兄ちゃんが、耳を舌で舐めてくる。
くすぐったいようなぞくっと体が跳ねる感触。
耳を舐められてるだけなのに、腰が変な感じになってきた。
ちくしょう、最近変でもやっぱり兄ちゃんは兄ちゃん。腐っても兄ちゃんだ
俺がちっとも反省してないこと見抜いてやがる…!
「んっんん…っやだっや…っ」
耳が熱い。ぐちゅぐちゅって耳を舐められてる音だけが聞こえてくる。
嫌だっ俺、俺このまんまじゃまた兄ちゃんのチンチン入れられちまう…!
確かにヤってくれって言い出したのは俺だが、あれがあんな凄いことするなんて知らなかったんだ。
怒ってるのかなんなのかやたら真面目な顔した兄ちゃんとキスして舌ぐちゃぐちゃ舐められて、ガチガチの兄ちゃんのチンチン舐めたりくわえさせられたりとかして。