ノベル

□Last Dinosaur(えろ)
2ページ/3ページ

そうして、次の日も、次の日も、ずーっと俺は、海馬邸の海馬の部屋の下で待ち続けた

そして・・・
卒業式を明日に控えた日の夜
俺はまた、海馬の部屋を見上げに行った

「まさか帰ってこないつもりじゃ・・・」

海馬のいない卒業式を想像して
泣きそうになってしまった

いかん、弱気になるな、俺!

「あ!!」
明かりがついてる・・・!!
やっと帰ってきたんだ!!
俺はその辺の小石を拾って、海馬の部屋の窓にコン、と投げた
1回では気づいてくれないので何回も

「やかましい」

久しぶりに
海馬の顔を見て、嬉しさでドキドキが止まらず、頭が真っ白になった
「あ、そうだ、海馬ーーーーーー!!」

下から大声で叫んだけど
海馬は返事してくれず
ムッと嫌そうな顔をするだけだった

「海馬、明日、卒業式だぞ!?」
「仕事だ」
「卒業式なんだぞ!!」
「俺には関係ない」
「お前が来なきゃ・・・!!」
「貴様にはお友達がいるだろう」
「・・・・・ッ」
「言い返す言葉もないか」
「とにかく絶対、来いよ…!!お前が来なきゃ・・・!!」
「・・・フン」

ピシャ

窓を閉められてしまった
もう何度小石を投げつけても、窓を開けてはくれなかった


――――――
『卒業、おめでとう――出席番号5番・・・』

そして卒業式は始まってしまった
今朝、教室で海馬の姿は見なかった
来ていないのだろうか
来てくれるんだろうか

来なければよかった
海馬のいない卒業式なんて
きっと来てない
俺のせいだ


次は、番号順で、海馬の番だ

『―――海馬、瀬人君』

・・・『欠席』だろ?


「はい」



!!!
え・・!?

「海馬・・・!!」
来てくれたのか・・・・

モデルみたいに背が高い海馬が卒業証書を受け取る姿は綺麗だった
久々に制服を着た横顔を見れて嬉しくてたまらなかった



全クラスの卒業証書授与が終わり、次は卒業生全員で壇上に上がり歌を歌うのだが
移動に紛れて
海馬を連れて抜け出そう
2人くらい抜けたって平気だろ!

ガヤガヤ・・・
ガタガタ・・ザワザワ・・・
「海馬!」
「なッ、凡骨」
「来てくれたんだな!!!早く、こっち」
「おい、合唱だぞ!!?」
「いいから!!」



「はぁ・・・はぁ・・・・」

俺たちは、教師の目をなんとかかいくぐり、
プールの裏の、草むらまでやってきた
ここまで来たら多分見つからないだろう

「はぁ・・・どういうつもりだ」
「へへ・・・ごめん、マジ早く2人きりになりたくて」
「ッ・・・!」
「あのよ・・・本当にごめん・・・!!俺・・・あんとき待ってやれなくて・・・」
「・・・フン」
「本当に・・・謝りたくて・・・」
「貴様は、俺の約束を蹴ってまで、お友達と誕生日を過ごしたかったのか」
「違う!!」
「・・・・フン、そんな事などとっくに忘れていたわ」
「え・・・」
「・・・それだけなのか?」
「あ、え?」
「貴様の用は、俺に謝りたいだけか」
「あ・・・」
「・・・出張中、俺がいなくて寂しくなどなかったというわけか!」

ぎゅうぅ・・・

頭より体が先に動いて、海馬を抱きしめていた

「寂しかったに決まってるだろ・・・」
「凡、こ」
海馬の体が、熱くなってく

やばい、抑えられない

「海馬」
「ぁ」
トン、と壁に両手をついて、海馬を壁際に拘束する
「、ふ」
ちゅ

ちゅ、ちゅ
「んん、ふ・・・」
少し舌を絡ませ合っただけで漏れる、久しぶりに聞く海馬のやらしい声
海馬からも舌を差し出してくる
俺、もうこれだけで興奮してる

「海馬」
「は・・・、ん・・・?」
海馬はもう目がとろんとしてた
「海馬も寂しかった?」
「ハッ、そんな・・・わけないだろう」
じゃあなんでもうこんなに顔赤くしてる

「俺の事ちょっとは考えてくれてた?」
「フンッ・・・そんな暇など無かったな」
嬉しそうに、背中に抱きついてくるこの手は何だ
「俺は海馬のことしか考えてなかった」

ドサァッ

勢い余って、土の上に押し倒してしまう
「馬鹿、こんなッ・・・所で」
そんな言葉は聞かず、海馬の学ランのホックを外す
「他のヤツに襲われなかった?」
シャツを脱がしながら、ニヤニヤそんな事を聞く
「ふざけるな・・・ッ」
悪態すらも懐かしくて、嬉しい程だ

「んっ、ぁあ」
「ココ、弱いな相変わらず」
「ぁぁ、もう、ヤメッ…」
「こっちは?」
「ゃ、めッ、」
涙ぐんで、ハァハァって感じてる海馬が可愛くて
嬉しくて
「キサ、マの事を・・・」
「・・・?」
「考えてなかったわけ・・・無いだろう・・・」
「本当か・・・」
「仕事に集中しようとしても、貴様が俺の知らないところで遊戯達と楽しく生活しているのだと思うと・・・」
うわ、ヤキモチ・・・!?
「海馬・・・本当に好きだぜ・・・///」
「やかましい!だがもう、しばらく日本にいるから、貴様は俺の支配下にある!もう好き勝手はさせんぞ」
「んー、いっぱいこーゆーことしようなv」
「ち、が・・・ん」
「んっ・・・かいば・・・」
「ん、ぅん、ふぁ・・・」
ぴちゃ・・・
二人の間を、いやらしく銀の糸が引いた

「・・ぷはぁ、海馬・・・こっちきて」
「・・・なんだ?」
「よっ、と」
「な、下ろせ…!!」
海馬の両手を俺の首に巻かせ、海馬を俺の上に座らせる
「もう限界」
海馬を乗っけたまま、海馬のベルトをカチャカチャと外してやる
「な、やめ・・・!」
久々だからか、すごく恥ずかしがった
ベルトが緩んだところで、背中の方からズボンに手を侵入させ、ソコの具合を確かめた
「んんっ、ふぁんッ・・・」
ソコを中指でかき回すと、海馬は俺の首に強くぎゅっと抱きついて、体を反らした
もう十分すぎるくらい熱くて、濡れてる
「やらし〜海馬」
「ウルサイ、黙れ黙れッ・・・」
「しよーぜ、早く」

「んっ、あ・・・!」
「クッ・・・痛くねぇ?」
「・・・・・ッ」
海馬は呼吸を整えながら、こくこく頷く
「動くぜ?」
「ん・・・!」

ガクンッ

腰を動かし、海馬を揺らす
「あ、」
「平気?」
「ん、もっと、奥・・・ッ」
すがるように首に抱きついてくる
「やらしい」
クスクス笑いながら耳元で言ってやったら、ゾクゾク体を震わせた

「ん、あ、あッ」
「海、馬」
「城之内、城之内ぃ」
「う、すげ、締め付け・・・ッ」
「ぁ、いく、城之内ッ・・・!」
「海馬・・・ッ」



「・・・こんな制服では卒業式に戻れん」
「へへ、ごめんごめん」
「この凡骨が」
さっきの可愛いのが嘘みたいに
冷酷な目で、睨まれる

でも、もうその目の奥は、怒ってない
「責任を取れ馬鹿者」
横に座ってきたりする
「ごめん」
ちゅ
「・・・・」
顔を真っ赤にしてしまう
ほっぺにちゅーだけで・・・
「あ、やばい、もう一回襲いたい・・・」
「ふざけるな!!!」


今度のデートは、15分前に待っていよう
俺が海馬を待ってるとこを見せてやる!
いや、でもまた誰かに話しかけられたら…
そうか!時計台の下に布団しいて寝れば遅刻しないぜ!!

「マヌケ面で何を考えている」
「うるせ!次のデートは絶対遅刻しねえからな!見てろよ!」
「ふん、どうだかな」


桜が散りゆくグランドに
仰げば尊しが響いていた
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ