ノベル

□HAPPY バレンタイン???
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『ねー、頑張って先輩に渡しなよー?』
『う、うるさいなーっ』
『受け取ってくれるかなー』
『下駄箱と机、どっちがイイと思う!!??』

校門や下駄箱、至る所で女子達がガヤガヤと集まっている
男子達は、普段オシャレなど無頓着な奴まで髪を整えてきたりしている

そう今日は2/14、バレンタインデーだ
「城之内、おはよ!」
「おう、杏子」
「あれ、お前…化粧してんのか?」
「う、ウルサイわね!!」
「分かった、遊戯に…」
「オハヨー城之内君、杏子」
「わああっ遊戯!!!??」
杏子は遊戯を見たとたん顔を真っ赤にして、パニックになりながらも、ちゃんとチョコを渡していた
よかったなー杏子!

俺は…


あいつに渡すべきか、スルーすべきか一日中悩んでいた。

…なんで、男の俺がこんなことで悩んでいるのか(泣)。
今日は女の子が好きなヤツにチョコをやる日じゃないのか!

「はーっはっはっ!その通りだ、凡骨ぅ!」

「うぉあぁっ!か、海馬ぁ?!おま、俺の思考、勝手に読むんじゃねー!」

「ふぅん。貴様の考えていることなんぞ、お見通しだ。大方、俺のことを考えていたのだろう。」



…真顔で恥ずかしいことを言うなよ(照)。

「だいたいテメーなんで今日学校来てんだ!いつも休んでばっかのクセして!」

休んでくれたら…渡せなかったって言い訳できたのによ!

「ふぅん」

何もかもを見透かしているような、透き通った青い目で見つめられ、鼻で笑われる
ついドキッとしていると
海馬がさらに近づいて来て、俺の顔を覗き込んだ

「用意しているのだろう、早くよこせ」

「…うっ…うるせー!」

おそらく真っ赤になっているであろう顔を見られたくなくて
なんだか逃げてしまった


「は、逃がさんぞ!」

「ぎゃー!追いかけてくんなー!」

余計渡しにくいだろー!



逃げに逃げ、遂に追い詰められた城之内。

「さて、凡骨。わかっているだろう?」

…なんで、あれだけ走って汗ひとつかいてないんだ、こいつ(汗)。

「な、なんのことだよ?」

「…ほう、あくまでしらをきる気か。俺としては今すぐ貴様をどうにかしても良いが?」
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