ノベル

□夜明け
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「海馬」
キレイな寝顔だな

寝てたらなんか幼いな

「襲っちゃうぞ」
「断る」
「起きてんのかよ」
「5分前から、起きていた」

もぞ、と俺に背を向けて二度寝の体制に入ろうとする

「待てって」
ぐっと抱き寄せて、こっちを向かせる
そしたら、やっぱりちょっとだけ不機嫌な表情になったようだが、怒ってはいない

昨夜の行為のせいか、少し目がとろんとして疲れが取れていないような顔が、なんともエロい

そんな風にまじまじ顔を見てたら、フイと目線をそらされてしまった
「なんだ」
「別に。かわいいなと思って」
「殺されたいか」

そう言った後
俺の胸に頭をごん!と(容赦ない)押し付けてきて
「ぐぇっ、なんだよ…」
「ウルサい凡骨、ここで寝かせろ」
スースーと寝息を立て始めてしまった

「…寝てる間、手だしていい?」
「その後どうなるか分かっているならな」
「すいません…」

そして、また海馬が寝息をたて始める

おそるおそる手を握る

気付かれないように、背中に手を回し、そーっと抱きしめた

「俺も寝よ…」


30分後、城之内が熟睡したかを何度も、何度も確かめ、自分もそっと城之内の背中に手を伸ばす海馬であった

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