ノベル

□屋上にて
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海馬が学校に来ている日の昼休みは、俺は遊戯達が遊びに誘ってくるのも断って、一人教室を出て屋上に行く

最初は、丁度昼休みの間に帰るあいつを上から見下ろすためにいつもここに来ていた
そのままここで昼休みの間 ずっと海馬の事考えてた


でも ある日 海馬が帰る時間になったのに、なかなか姿が現れないので どうしたのかとずっと下を眺めていたら

背後でいきなり屋上のドアが開いて
びっくりして振り返ったら あいつがいて

「…フン、視線を感じると思って来てみれば貴様だったのか。ストーカーか、貴様は」

って言われた

今まで見てた事がバレてしまったという恥ずかしさで、俺は頭がパニックになってしまった

「あ…か、帰らなくていいのかよ!!!忙しいんだろ!!!!」
「…フン、帰って欲しいのか?」
「…あ、え?」
「俺も暇では無いからな。やはり帰るか」
「あ…ちょ、ちょっと待って!!!」
俺は急いでドアまで走っていき
帰ろうとする海馬の袖を掴んだ

「…まだ仕事まで時間あんの?」

「ああ、少しならな」
「…そっか!!ならそれまでここにいろよ!!」


そうして、俺はその日から、昼休みが始まったらすぐ屋上に駆け上がる

すると しばらく経ってから海馬が登ってきて ドアを開ける

来ない日もある

そういう日は ここで以前のように海馬を見送る

もう上で俺が見てることは知ってても、海馬は一度も上を振り向いたりしてくれない

お互い屋上に来るのも、約束をし合った訳じゃない

いつしか、俺がいつものように屋上にいたら、海馬が来てくれた
それが何回か続いてるだけ
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