幸せ家族計画U

□お
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「すっっげえー!!」



「ホントに主夫だよね、骸」



「主夫っていうか、もうプロじゃない?」



ある休日の、雲雀家のリビング。

丸井ブン太に幸村精市、雲雀綱吉の前にあったのは、様々な種類の焼きたてのパンたちだった。



「誉めすぎですよ綱吉くん」



そう言って照れたように笑うのは、それらを作った本人である六道骸。

昔からの友人二人にそして愛する息子、その三人に口々に誉められ、口では否定しながらもその表情はまんざらでもなさそうである。


なぜ休日の昼下がりに彼らが集まって骸の手作りパンを囲んでいるのかというと、それは綱吉の「パンが食べたい」という言葉がきっかけだった。

その一言により骸が作り出し、親子二人では―恭弥は仕事、残りの三人はいつも通り部活である―食べきれないということで呼ばれたのが丸井と幸村の二人。

ちなみにディーノにも連絡はしたのだが、仕事ということで断念。

しかしちゃっかり次の機会の約束はしてあるらしい。



「ほら、冷めちゃいますよ。せっかくですからあったかいうちに食べてください」



そう言って、骸が紅茶でも淹れようと立ち上がると同時。

丸井の腕が、その場にいた誰よりも早くパンの入ったバスケットへと伸びた。






おっしゃー!カレーパン頂き!

(……大人気ないと思いませんか丸井さん)(大人も子どもも関係ねーだろィ?弱肉強食、速いもん勝ちってね!)(フフっ…また太るよ?ブン太)(うぐ…っ!)


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