幸せ家族計画U
□け
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「…?何ですかね、あの人だかり」
移動教室のあと、もとの教室へ戻ろうといつもの四人で歩いていると、ふと前方に見えた人だかり。
どうやらそれは、掲示板の前のようで。
「テストの補習受ける奴でも張り出されてるんじゃねーの?」
「ならディーノヤバいじゃん」
「そうだよちゃんと勉強しとかないと」
「俺補習決定かよ!?」
幸村と雲雀の言葉に突っ込みつつも、しかし心配になったのだろう、掲示板の方へと駆け寄っていくディーノ。
その後ろ姿を見ながら、しかしちゃかした二人と言えば。
「テストもないのに張り出されるわけないでしょ」
雲雀はそう言ってため息をつき、
「ディーノは単純だからね」
幸村はそう言ってにこりと笑う。
「君たちはまったく…」
そしてそんな二人に、骸はヤレヤレと首を振りため息をついた。
とそこに、掲示板の方からこちらへと戻ってくるディーノ。
「で、結局何が張り出されてたんだい?」
「いや、それが…」
幸村のその問いに、ディーノはなぜか骸の方を見て。
掲示板に張り出されるなんて、君、何やらかしたのさ?
(君に対抗できるからって生徒会長に選ばれたんですよ!無理やり!)(ワオ、それはご愁傷様。まあ最近刺激がなくて退屈だったから、丁度いいんじゃない?)(…これ、余計取締とか色々厳しくなるんじゃねーの?)(骸は真面目だからね)