幸せ家族計画
□さ
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子供達が雲雀家にやって来て、三年がたった頃。
三度目のクリスマスを迎える二週間前に、骸はリビングでくつろぐ子供たちへとさりげなく尋ねた。
「そろそろクリスマスですけど…サンタさんには何をお願いするんですか?」
最近仕事がますます忙しくなった恭弥の変わりに、子供たちへのプレゼント調査のためである。
それに子供たちは一斉に顔を見合せ、少し迷ったあと。
「あの、さ…」
長男である亮が代表し、口を開く。
「俺たちみんな、欲しいもの同じなんだ…」
「同じ…なんですか?」
骸の問いかけに、こくんと頷く子供たち。
「みんなが一緒なら、サンタさんもそのプレゼントをくれるかと思って…」
リョーマと一緒にカルピンを撫でていた綱吉が、そう言ってはにかむ。
「みんな一緒のお願いなら、大丈夫だよな?」
クイクイ、と骸の服を引っ張り、いつもと違って心配そうに、不安気に聞いてくる景。
それに勿論です、と微笑み頭を撫でてやって。
「それで、君たちの欲しいプレゼントとは?」
「―――」
その答えに、骸は思わず子供達を抱き締めた。
サンタさんに何お願いするんだい?お父さんにこっそり教えてほしいな。
(それで、結局なんだったのさ)(クフフ…君と僕と、家族皆で1日ゆっくり一緒にいたい、だそうですよ)(!)(可愛いですよねえ…)