青春学園 ☆ ROOM

□★誘って誘われて
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【誘って誘われて…】
(不二周助編)



放課後、委員会の仕事で
校舎脇の花壇に
水をあげていた。


そんな私の背後から、
突然、
耳元近くで声が聞こえた。

『こんな所にいたんだね
『キャッ〜!』


驚いてホースが宙を舞った。


『わっ!』
『ご、ごめんなさい
…え、周助?!』
『びっくりした』
『ごめんね、大丈夫?』
『僕の方こそ、ごめん。
驚かせちゃったみたいだね』
『ううん、
私がぼーっとしてたから』

地面に落ちたホースを
拾ろおうとしたら、
彼も拾おうとホースに
手を伸ばしていた。

『あっ』
『…』

お互いの手が触れ合う。

お互いの顔も
触れ合う寸前までの距離

恥ずかしくて、思わず、
手を引っ込めてしまった。
彼は、そんな私を見て
微笑みを浮かべながら
ホースを拾いあげた。


『な、何でここに?』
『一緒に帰ろうって
誘いに来たんだけど…』
『あ、うん』
『もう少しで終わるから。待っててくれるかな』
『分かった、待ってるね』

ホースを私に渡して、

『じゃ、また後でね』

そういうと、
彼の姿を見送った。

彼が、数b歩き出して
立ち止まった


『?』
『…忘れ物』
『えっ?』

彼は、軽く肩に手を宛て
私にキスをした。


『続きは、また後で…
今度は逃げられないよ』


彼は、
優しく微笑みながら、
私に囁いた。





〜FIN〜

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