蝶結びチョウムスビ
□好きになったら
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その極上の笑顔にリナリーの頬は、
赤に染まりあがる。
そんなリナリーの変化に気づく様子のないアレン。
ありがと、とやや小さめの声を出しながら、隣に座り、
頬だけリンゴと化した少女は思う。
アレン君はいつもそう。
天然なんだかしらないけど、いつも簡単に、人をドキドキさせて。
それでもって、そんな自分に気づかない。
まぁ、それがアレン君であり、
彼の魅力なのだけれど。
…だけど。
そんなアレン君の魅力に、
私だけが気づいてる訳じゃない。
さっきの笑顔で結構いろんな
女の子が顔を赤くしてた。
…認めたくないけど。
だから、…不安で。
エクソシストってだけが接点の、私と貴方。
貴方が、
他の子に、
取られちゃうんじゃないかって。
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