小説

□玄武高等学校‐肆
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「ありがとうございました!」

朝、一年生達との朝練が終わると、いつもは皆で使った部分だけグラウンドを整備し部室で着替える。
ただ、今日は朝寄りたい所があるので、総馬にそれを伝えようと名前を呼んだ。

『総馬!』

「どうしました?」

『俺寄りたい所あるから、後頼んでもいいか?』

「はい!」

『ありがとう!鍵は入り口の近くに掛けてるから、戸締まりも頼むな』

「はい!」

もう一度ありがとうっと言うと、着替える事も忘れてある場所に向かって一気に駆けていった。


保健室の明かりがついてるのを確認すると、ガラガラと扉を開ける。

『先生!』

突然呼ばれた先生は驚きながら振り返った。

「お前は確か、昨日の若造」

先生が俺の事を覚えていた事に少し安心すると、靴を脱ぎ保健室に入ろうとした。

「まて!」

突然静止の言葉が聞こえたので保健室に入る寸前で止まる。

「ここは神聖な保健室だ。靴下も脱いでソコで足を洗え」

見た目に似合わず潔癖症な先生に一瞬心の中で毒づいたのは秘密だ。


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