番外編
□七夕伝説
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7月6日。
ある1つの伝説のせいで、全生徒の目が野獣となった。
事の始まりは、確か週に1度の全校集会で校長が言った一言だったらしいが、その日俺は丁度寝坊をして遅刻をした為に、何故こんなにクラスメイトの目が野生化しているのかわからなかった。
『なぁ、滋琉にキャメロン。』
俺は皆の目が怖くなり、隣で俺に与えられた反省文を書くのを手伝ってくれている2人を呼ぶ。
「なに?」
『何で皆、目がギラギラしてるんだ?』
2人は反省文に向けていた視線を俺に向けたので俺は質問をする。
「校長がこの学校の伝説を全校集会の時に言ったのよ」
『伝説?』
「7月7日の夜7時7分に愛する人と3年校舎の屋上でキスをするとその人とずっと幸せになれるって伝説よ」
何故男子校にそんな伝説があるのだろうか。
「皆今からでも彼氏作ってキスをしたいらしいわ!だからあんなに目が獲物を狙う野獣のようになってるのよ!」
俺の中で1つの疑問が溢れてきていると、虎之助は人をおちょくるような笑いでそう言う。
今は7月6日の3時間目の休み時間。
明日は7月7日で時間はあまり無いのに今からでも彼氏を作ろうとするその必死な気持ちに俺は少し驚いた。
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