小説
□玄武高等学校‐壱
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「おい、お前。」
校舎に入ろうとすると入り口にはホストのように甘い顔付きで茶髪の長くもなく短くもなくこれまたホストのように髪をモっている人が俺に向かって話しかけて来た。
『何ですか?』
「お前、与謝野秋佑か?」
『そうですけど』
「やっと来た。お前遅すぎ!何時に来いって言った?」
『10時です』
「今何時に見える?」
ホストさんは俺に質問をしながら自分の時計を見せるようにする。
『12時半です』
「お前何で10時に待ち合わせして12時半に来るんだよ!何してたんだ?」
『グラウンドでサッカーしてました』
「はぁ?」
『イヤー、歩いてたら声が聞こえてそこに向かって歩いたらサッカーしてて、金髪の奴に見つかって強引にユニフォーム着せられたから諦めてサッカー楽しんでました。』
「諦めるなよ」
『....つーか、あんた誰です?』
「あっ?俺?俺はお前の担任になる渡邉龍太(ワタナベリュウタ)だ。」
『へー。』
「それだけ?」
『えっ、あぁ、宜しくお願いします。』
「はっ、お前何か気に入った。」
『いや、美形さんに気に入って欲しくないですから』
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