*拍手御礼文*


*ボカロパロ
*基本、御沢だけど、他のCPが出てきます。
*…ボカロ、パロ?パロです、パロってことで許して下さい!
*あと全て作者の妄想の産物なので、そこ違うとかそんなこと不可能なんてツッコミはお手柔らかにお願いします。
*以上を踏まえた上で、それでもいいよ、ばっちこーいな方は下へどうぞ!








**My diva3**





「降谷いる?」
「何?どうしたの?」

「暇だったから遊びにきた」

にっと栄純は屈託のない笑顔で笑った。





「春市は?」
「今日はお兄さんと曲作ってる」
「ふぅん、そうなんだ」
「今日は御幸レポートやってるし明日なんかプレゼンがあるらしいし俺暇なんだよな」
「それで僕のとこにきたわけか」
「悪いか?」
「僕も暇してたから構わないよ」
「サンキュ」

「でもキャッチボール以外何もすることないけどね」
「お前の空間(エリア)物ねぇもんな」

ボーカロイドにはそれぞれに家とか部屋とかいった自分だけの空間(エリア)がある。
ホームと呼ばれるマスターのパソコンとは別にネットに繋がっている場所での個別の空間をエリアと言う。
エリアにいればネット回線から自由にウェブを行き来することができる。
このエリアはボーカロイドの部屋であるから電子の物体でできたものがある。
人間の部屋のようにコーディネートしたり、模様替えしたりすることができる。
電子で出来ている以外はボーカロイドの生活は人間に近い。
部屋の大きさはボーカロイドの容量によるので個別に違う。
降谷の部屋は俺より広い、広いけど降谷は部屋にものを置かないから余計広くみえる。
必要なものだけを置いているらしいけど、殺風景な部屋ともいえる。
だけど、俺は降谷らしくてこの部屋が好きだったりする。


「あ、かに玉ならあるけど?」
「…かに玉好きだよなお前」
「かに玉はジャスティスだよ」
「ジャスティスって……」


降谷が気がついたようにかに玉を出してきた。
北海道産の蟹と卵を使ったかに玉だというラベルがついた缶詰はゆうに100個はある。
かに玉はおいしいけど、100個食べつづける自信がない。
というより、かに玉ってそんなに大量に保存されてるもんなのか?


「そういえば栄純は何が好きだっけ?」
「俺?」
「うん。僕はかに玉、春市はクッキー、君は?」
「ん〜大体なんでも食べるけど、考えたことなかったかも……。強いていうならプリン?クリームのってる少し高いやつな」
「…お子ちゃま」
「喧嘩売ってんのか!?かに玉に言われたくねぇ!!」


クリームの乗ったちょっと高いプリンはおいしいんだからな!


「とりあえず、座る?」
「座る」

座ろうと思って、部屋を見て目に入った降谷のベッドに飛び込んだ。
ふかふかで気持ちいい。


「ちょっと、布団直したとこなんだけど」
「いいじゃん、降谷の布団って大きいしふかふかだし好きなんだよ」
「僕の布団?僕は?」
「勿論お前も好きだけど」
「御幸先輩に好きって言ったことある?」
「ないけど?」
「一歩リードかな」
「何が?」
「なんでもない。お茶出すね」
「気をつかわなくてもいいからな」
「北海道限定プリンがあるんだけど…」
「食べたい!」
「うん。持ってくるね」


降谷が冷蔵庫にとりに行ってる間に俺はテレビをつける。
テレビには俺のよく知った顔がいた。
歌って躍るボーカロイド。
今や国民的電子アイドル。


「成宮鳴?」
「ん、鳴は俺の幼なじみなんだよ」
「幼なじみってことは研究所が一緒なんだ?」
「そ、あと雷市も一緒」


ボーカロイドの研究所は別れているから、ボーカロイドの中にも幼なじみがいる。
ボーカロイドは電子人間と定義されて研究が各部署に別れて行われている。
パッケージに梱包されるまでは、研究所の中で他のボーカロイドたちと交流が出来るため、ボーカロイド同士で顔見知りがいたりする。


「鳴が元気そーでよかった」
「元気そう?成宮が元気ないとこ見たことがないんだけど」
「鳴は人のいるとこでは元気いっぱいだけど、失敗したら部屋に篭るんだよ」
「ふぅん」
「原田さんが部屋に篭って出てこなくなる度に鳴を叱ってるけど、結局あの人鳴を甘やかしちゃうんだよな」
「そうなんだ」
「今度鳴に会いに行こうかな」
「会いにいくって………御幸先輩は成宮と知り合いなの?」


あの過保護な御幸先輩がOKしたの?と降谷が聞いてきた。


「あー、御幸とは鳴仲いいのか悪いのかわかんないんだよな」
「どうして?」
「なんか御幸鳴のボーカロイドだけは買ってなくて、鳴ってプライド高いからそれが気に食わないとかなんとか?なーんか似た者同士だから反発してんだよ……っと、噂をしてならなんとやらだな」


ポケットから水色の、人間が持ってる携帯のようなものを取り出して、通話ボタンを押した。


「もしもし?」
「もっしもーし!!栄純〜!!」
「そんなに大きな声出さなくても聞こえてるよ、鳴」
「見た!?今の番組見てた!?」
「うん、ちょうど見てた」
「どう!?どうだった!?ちゃんと俺きまってた!?」
「格好よかったよ」
「ふふ〜ん、ねぇ雅さん聞いた聞いた!?栄純が俺のことカッコイイってさ!!ちょっ、雅さんちゃんと聞いてないでしょ!?」
「で、鳴今CM中だろ?早くスタンバイしないとダメじゃないのか?」
「も〜、栄純まで雅さんみたいなこと言って!次の土曜日フリーだからデートに行こうよ!」
「鳴はデートって言うの好きだな。おでかけでいーじゃん」
「栄純と行くおでかけはデートなの!!じゃあオッケー?」
「ちょうど暇だし行くよ」
「やった!!場所はいつものとこで10:00待ち合わせね!!…ハイ、ハイ、今行くからッ!番組始まるから栄純切るよ」
「うん、鳴頑張って」
「栄純に応援されたら俺頑張るからね」


CM開けの鳴はニコニコ満面の笑みを浮かべていた。
司会者がそれに対して質問をしていた。

「成宮さん、いい笑顔ですね、何かいいことでもありましたか?」
「あったけど、これだけは秘密ね」

悪戯っ子のような笑みを浮かべた鳴に会場から可愛いやらなんやら黄色い声が上がる。



「鳴んとこ行ったら御幸機嫌が悪くなるからこっそり行って後でバレてたってパターンが多いんだよな。鳴は幼なじみだし、友達なのに何がいけないんだろ?」

「成宮と御幸先輩が仲悪いのが分かった気がする」

「…へ?なんで?」




「………君はもう少し自覚を持った方がいいよ」


降谷がため息をついた。
何が無自覚なのか聞こうとしたら、携帯が再び鳴りはじめた。
携帯のディスプレイに御幸の文字が出ていた。

降谷がひょいっと携帯を覗き込んでまたため息をついた。






***

このボカロパロは栄純受けです^^

降谷んは栄純を恋人未満で好きで、鳴ちゃんは隙あらば押し倒したい願望があります(笑)
降谷んと鳴ちゃんを出せたのとボカロ設定をちょこちょこ書けたので今回はこれでよし。
真田と雷市は追い追いだします。
次の話は御幸sideのマスター話か栄純が〜云々の話になりそうです(^^)/






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