short

□涙を流すは汚れなき雨
1ページ/1ページ


それは青空が澄み渡る5月26日のこと。
真選組屯所はいつもより静かだった。


『局長さん!沖田さんと・・副長さんは?』

近「ん?あぁトシと総悟は武州に帰ってる」

『武州に?』

近「悪いが俺も行ってくるから留守は任せたぞ!」

『・・はい!』


・・・武州・・・

ミツバの墓地前にて


沖「姉上、お誕生日おめでとうございまさァ・・」

沖「こんなにいい天気になるなんて姉上の誕生日だからですかねィ?」

沖「ははっ・・土方コノヤローのときは雨だったんですぜィ」

沖「・・っ」

沖「誕生日おめでとう・・おめでとう…ござい・・まさァ…っ!」

沖「…っすいやせん 涙が止まらないんでさァ」

――――大丈夫よそーちゃん―――
 ―――だから思いっきり泣いて?―――


沖「姉上・・?」

―――そーちゃんココまできてくれてありがとう―――

沖「誕…っ生日・・おめでと・・っござ・・いまさァっ!」

―――ありがとうねそーちゃん―――
  ―――ありがとう―――



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
近「トシどうしたんだ?いかないのか?」

土「いいんだよもう少しあとで」

近「・・そうだな」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


沖「…っ雨が降ってきやしたねィ・・これで近藤さんや土方に会ったときの言い訳ができやした」

沖「泣いてないっていいはれまさァ」

涙を流すは汚れ無き雨



(姉上来年もまた来まさァ…それまで見守っててくだせェ)
(大好きです姉上・・)
(私もよ?そーちゃん)
(・・!!姉上っ!)
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ