Nover

□かわいいやつ
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『ライトさん、僕ライトさんのことが好きです!』




……………………




長い沈黙のあとに


返ってきた言葉





「ホープ、寝言は寝てから言うものだぞ」






そう。


いつだって僕の言葉を本気だと捉えてくれない。


僕はいつも子供扱いだ。




そりゃライトさんから見たら子供かもしれないけど。


でも、そんな子供っていう歳でもないし!





それに…僕、男だし。


絶対ライトさんは僕のこと、異性として見てくれてないよな。


旅の途中、ライトさんは守るって言ってくれたけど…。

あれ弟に言ってるような感覚なんだろうな、絶対。


…てか守るって一般的に男の言うセリフだよ。


そんなこと言われた時点で駄目だな。





『はぁー……』





もうなにに対してのため息かも分からない。



いつになったら分かってくれるのかな。






「どうした、ため息なんかついて」


『な、なんでもない…です!ハハ……』





ライトさん、早くわかってください。


僕本当にライトさんが好きなんです。


早く分かって………








そんなことを思って顔をフッと前方に向けると、

そこにはライトさんの顔があって。


あまりの近さになにがあったのか理解できなかった。


ただ分かるのは頬になにか柔らかいものが触れた…それだけ。






しかし、時間がたつにつれて今の出来事がフラッシュバックされる。





…………………






『…ぇええッ!?』





気づいたときライトさんはもう前方にはいなくて。







でも…い、今のって…キキキキスだよね!?


え、ライトさんの唇がここに…!?


嘘だ、幻だ!


でも頬に感触が…!






『は、お、ぇええ!?』











『…義姉さん、ホープになんかしたのか?さっきからほえてるけど…』


「まぁな」







ホントにホープって










かわいいやつ


(義姉さん、そろそろ素直になればいいのに)







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