□HelloBaby
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「はー…だから、んなに驚かねーワケね」
「まだ本人の口から聞いたワケでも無いからな」
「そうですよね…檸檬だってビタミンC不足かも知れないですし」
「八戒、それは限りなく低い可能性…」
「もう、そうでも思わないと落ち着きません。
悟浄、買物に行きますよ」
「え?俺?」
「今日は荷物が多いんです」
「へーへー。
もう一回真明に他に要るもの無いか聞いてくるわ」
「お願いしますね」
鶺鴒が見送る形で悟浄が階段を上がっていく。

ガタッ…

「悟浄?どうしました?」
「…いや、あのー…」
明らかに言い難くそうな表情。
「八戒、コレ。メモ預かって来た」
「あ、はい…」
「八戒なら分かるだろうってさ」
「…えっ」
一同そのメモに釘付けになる。
メモには
毛糸の色と
書物の名前
「えっ!コレはもうお迎えフラグ?!」
「鶺鴒さん、悟浄っぽくなってますよ」
「もうここまでいったら聞いてくれよ悟浄ー!」
「いや、流石の俺でもデリケートすぎて聞けねえわ…」
「…にしては量が多いな」
「確かに…一式用意するにはまだ早いですしね」
三蔵の冷静な分析に八戒も頷く。
「そこはあれじゃねーの。ベビー待ち切れないママ心ってやつ?
パパも見習ったら?」
「だからその言い方はヤメろ」
「取り敢えず…買ってきてみましょうか」
メモを片手に八戒と悟浄は買物に出かけた。



買物から戻り、頼まれた物を真明に渡した八戒は檸檬を剥いて皿に乗せる。
「頼まれた物を渡したら…真明凄く嬉しそうでしたよ」
「やっぱりお迎え準備かな…」
「だとしたら、私達もこうしては居られないんですけどね」
「そうですね…僕らだけではなく、三蔵法師の子ともなれば周りも騒ぎますから」
「クソ五月蝿い坊主共に騒がれてたまるか…」
「しかもパパママ三蔵法師ってサラブレッド扱いだな」
「そっか…三蔵と真明の子って大変かもなー
…でもさ、俺達にとったらすっげー可愛い子供だけどな!」
「確かに、そうなったらなったで楽しみですけどね」
「だからこそ、肝心な所を真明様に聞きたいけど…」
「あ、じゃあオレ、この檸檬持って行く時にちょっと真明みてくる!」
「そうですね…悟空、お願いできますか?」
「うん!」
檸檬を乗せた盆をもって悟空が駆け上がっていく

しばらくして

悟空が慌てたように階段を転がり落ちてくる。
「随分派手な降り方だな」
「っ、三蔵!だって…」
「どうしたの?悟空」
「鶺鴒!あのさ…」
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