□HelloBaby
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「え?真明、寝込んじゃったの?」
「ええ…そうなの」
悟空の驚いた声に鶺鴒が心配そうに頷く。
「確かに最近元気がなかったですね…」
八戒が素粥の盆を用意し、鶺鴒に渡しながら眉を寄せる。
「よし、俺が添ne…」
「悟浄、後ろ」
ニッコリと八戒が後ろで銃を構える三蔵を指差す。
「何だかとってもお辛そうで…」
「どんな感じ?林檎とか食えるかな…」
悟空は心底心配なようで、ずっと落ち着かない。
「先週辺りから食が細くはなっていらしたんだけど…
お身体は怠いご様子だし…食事は今は匂いでダメだったりするみたいで…」
「…鶺鴒さん、ちょっと待って下さい…」
「おい…ソレって…」
八戒と悟浄は何かにピンと来たように動きを止めそのままバッと後に向き直る。
「…三蔵、コレは…」
「おい…そんな狙い撃ち今はダメだろ」
「誰が狙い撃ちだ💢」
「え?何??」
「あ…もしかして…?!」
首をひねる悟空の横で鶺鴒も合点がいく。
「妊娠…ですか?!」
「えっ、真明が?!」
鶺鴒の一言で悟空もようやく仲間入り。
「可能性は…無いとは言えないですよね」
「真明に赤ちゃんとか、めっちゃ嬉しいけど!」
「でも悟空、よく考えて下さい…
その父親は」
皆の視線は三蔵に集中する。
「…何だ」
「いや、顔はぜってー可愛いな!きっと」
「性格は真明に似てて欲しいですね…」
「いや、むしろ真明似の女の子で」
「あ、もうそれ家宝ですね」
「…てめぇら、好き勝手言ってんじゃねえよ💢」
「でもよ、逆算してみ?
心当たりねーの?」
悟浄に日数計算を振られ、三蔵は煙草の煙を浮かべながら少し沈黙を守り
「…主、どうなんです?」
「…やたら1日ドンピシャな日がある」
「キターーーー!!!」
「悟空落ち着いて下さい」
「コレは覚悟決めて聞いとく?」
「じゃあ…私、コレを持って行くついでにそれとなくふってみますね?」
「鶺鴒さんなら女性同士ですし、話しやすいかも知れませんね」
「じゃあ、行って来ます」

数分後

鶺鴒がゆっくりと階段を降りてくる。
「…」
「鶺鴒?どうした?」
「悟空…本当に妊娠かも!」
「マジで?!」
鶺鴒と悟空は手と手を取り驚き合う。
「お召し上がりになれずに悪阻らしきご症状だったの…」
「サンゾーサマ、パパになるのねー」
「その言い方ヤメろ」
「っていうか、避妊的概念はゼロ?」
「する意味」
「…ですよねー」
「まあ、まだ確定では無いですし…」
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