小さい頃からの夢
空を飛ぶこと

夢は叶えるものなんでしょう?



空に憧れた少年



今日僕は夢を叶えるんだ!

もう夢を馬鹿にさせるもんか
夢を認めさせてやるんだ

数学の授業は音としてしか認識していなかった
朝からその調子

僕は間違ってない
みんながわかってないだけ
人間は人間のまま?
そんなはずないんだ!

ばあんと机を叩いたらみんなが阿呆面を向けた

教室から飛びだす
先生の声が追いかけてくる
振り向きもせずただただ走った


非常階段を駆け上がる

なんていい風だ


柵を乗り越えて
屋上の端っこ 手を放して立った
こんな快楽初めてだ

『危ないから降りてきなさい!』
音の先も見ずにただ前を見る
何言ってるの先生?
危なくなんて無いさ
だって飛べるんだもの!


手を広げ見下ろした先
人がうじゃうじゃ みんな僕を見てる
まるでごみのよう

ゆっくりと深呼吸をした


僕は飛べる!


『飛んだ!』

悲鳴と共に指差す手
その先で鈍い音が
一瞬時が止まったように
音は空へ消えていった


もう少年の狂ったような笑顔も消え
少年は地面にへばりつき
周りにはごみのような人たちが集り

少年は見放された




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