♪
□堕ちていく、気付いてる
1ページ/2ページ
夕焼けがオレンジ。曇りガラスもキラキラオレンジ。
夕方からシャワーを浴びるのはすっごい贅沢! まだ昼の熱が冷めないうちに、紺色の浴衣を着付けて。帯は黄色。かんざしは―――…
「お、○ちゃん!いいねぇ、浴衣いいねぇ!」
『銀ちゃん!ほらこれ!』
後ろを向いて、アップにした髪を見てもらえるように。
「あら、それ前に銀さんあげたやつじゃん。いいね、やっぱ…うん、や、ほんと。えーとッ……ほら、始まるよ」
後ろ手で、手を掴まれて、銀ちゃんはちょっと乱暴に人込みに溶け込んでく。