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□銀誕'10
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10月11日 0時23分


『銀ちゃんっ!!』

ザザ降りな雨の中、意味のない傘を差して真夜中に走った。
ガラガラ玄関の戸が空いてたのは私を待ってた??

わしゃわしゃと頭をかきながら現れた銀ちゃんに、整わない息のまま言った。

『お誕生日おめでとう、遅くなってごめんね』

「おー」

わ、忘れてないと言えば嘘になるかもしれない。だって現に何分か前まで居眠りしてたんだから。2日前には、なにしてあげようかとか考えてたのにヒドイもんだ。



風邪引くぞとタオルを渡された。
素足の銀ちゃんはそそくさと居間のソファに戻りジャンプを読みはじめてしまった。

怒ってるかな? どうしよう。帰った方がいい??でも鍵をかけずに待っててくれたのに?うー…ケーキもなんにもなくてもう私最低!!

でもやっぱり顔が見たかったんだから、もう一度ちゃんと目を見て言おう。



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