□思い出だけじゃ
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銀ちゃん、私の隣で寝てるこの子、もう2才になるよ。そんで、あんたと会わなくなって…もう2年と半年も経つよ。銀ちゃんはどこで何してんだろね。まさか攘夷戦争で死んだなんてことないよね。銀ちゃん、この子ったら髪は銀でくるくる天パになっちゃったよ。でも目は私に似てくりくりよ。ひとめでいいから見せたいよ。でも銀時のことだもん。もう いい人いるのかもね。
私はアレです。シングルマザーです。これでも言い寄ってくる人とかいたんだよ、でもねあんたのこと忘れられないわけじゃないのよ、そうじゃないの。ただ、ただ…子どもができたこと報告した時のあんたのあの笑顔を忘れられないだけ。信じたかっただけ。
今日もまたこの子の小さな手にキスしておやすみを言います。銀ちゃんがよくそうしてくれたように。


思い出だけじゃ生きてゆけません




こんばんはー万事屋銀ちゃんでーす。お迎えに参りましたァ。これからは銀さんと一緒に暮らして下さーい。


『来んのおせーんだよ!』
「ばっ、おまえなこれでも必死に探したんだよ!」

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