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□堕ちていく、気付いてる
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適当な芝生の上に腰をおろして。買ったばかりのラムネを銀ちゃんが開けてくれて、しゅわしゅわって銀ちゃんの手と着流しを少し濡らしたけど。ほらよって少しかさのへったラムネを突き出す。なんだかんだ言って銀ちゃん優しいね。2人揃って、ぐびぐびって喉を鳴らしながらラムネを流し込む。お、はじまったぞって声と共に光の線が真っ暗な空に昇っていった。そして、心臓に響く重低音と光の花が咲いた。周りから拍手と歓声が挙がる。花火が上がる間中ずっと手を繋いでた。
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そこら中にある拡声器からは、次が最後の1発だというアナウンスが流れた…
少しの間。ざわつく周囲をよそにあたしと銀ちゃんはひとことも喋らずにそれを待った。銀ちゃんの横顔は暗くてよく見えなかった。
…ヒュルルルル〜
視線を空に戻した。大きな柳が風に揺れた。眩しいほどに、金色に輝いて。
○、と呼ばれて、もう1度、銀ちゃんを見ると、きれいな銀髪を揺らしてあたしを見てた。音は後からやってきて、銀ちゃんの声を掻き消したけど、唇は間違いなくそう動いていた。
堕ちていく、気付いてる
光は闇へとおちていった、確かに銀ちゃんは言ってくれた。
「○、お嫁においで」
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素敵な企画に参加させて頂きました。ありがとうございます。初めてなのでドキドキです…