□デブに恋して
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「お前、好きな奴いたの?」

カカシは、ほんとに感心したようにあたしに向かってそう言った。そんな事聞く為だけにわざわざあたしの心臓を驚かせないで欲しい…。

『好きな人くらい、いるわよ!あたしだって。』

キッ、と睨みながらそう言ってやった!でもまだ掴まれた両手にドキドキしてたりする。離せ、バカ!

「で?お前のその好きな奴は痩せてる女が好きだって、そう言ったの?」

『そうは言ってないけど…いつも連れてる女の人は痩せてるし。痩せろ!って、人の顔見るたびにうるさいし…』

チラ、とカカシの顔を見ながら言ってみたがカカシは…やっぱりいつもの何考えてんだかわかんないカカシで…

はぁ〜、と本日2度目のため息をついて、さっきよりも少し強く握られた腕をほどこうとすれば、カカシに腕を引かれて、あたしは彼の胸へと頭を押し付ける形で、すっぽりと抱きしめられてしまった。

? ? ?


「そんな奴、好きでいるの止めなよ。○はさ、俺が相手じゃあ不満なワケ?」










だらんとさせてた腕をカカシの腰に巻き付けて、ぎゅーすれば、心臓の音がドクン、ドクンと頭の中を駆け回った。

『じゃー止めるから、離してよ。』なんて言いながら顔を上に上げてカカシを見てみれば、右目を真ん丸にさせてあたしを見下ろしていた。

「○の好きな奴って、俺なの?」

気付かない方がおかしいよ、今日は特に。あたしだって告白まがいなことしてしまったし。

『そうだけど…』

「そっか!なら痩せなくていいよ、むしろそのままで!」

『だってあんたがあんなに痩せろって言ってたんじゃない!』

「ん!?あれはね、ゲンマくんとかライドウがお前の肉付きを大絶賛してたから○が痩せれば何にも言わなくなるかなと思って痩せさせようとしてたのよ。それに…俺は一言も痩せてる女が好みだって、言ってないか〜らね!」




デブに恋して


(それならそうと早く言って欲しかったよ)

(おまえが鈍感なだけでしょーよ…)

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