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□3z退 完結
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彼女を屋上まで連れて来た。もちろん、委員会なんて嘘だけど。
下では、キャンプファイヤーを囲んでなんかやってる。なんか流行りの歌がガンガン流れてるけど、もうそんなの関係なくて頭の中にはさっきからずっと同じ言葉がぐるぐる巡ってて。不思議そうにしてる○○ちゃんを見て、ちょっと口が緩むのがわかった。
『退くん?ここでやるの?』
「うん。たしかそうきいたんだけどなァ」
なんて、ちょっと白々しいかな?
『あ、キャンプファイヤー…』
「きれいだね」
辺りはもう真っ暗で、キャンプファイヤーの灯りだけが、ぼうっ浮いていた。火の粉が飛んでる、ここは多分特等席だな。 青春してます!てそんな感じはないけれど。
『よかった…』
フェンスの網を掴んで、ぼーっと下を見つめる○○ちゃんが呟いた。
「なにが?」
『う、ううん!独り言!』