Sound Horizon

□Ark(前編)
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私はソロル。
雪降る街に産まれ、そして捨てられたソロル。


でも、ソロルは独りじゃない。


「ソロル!」

「お兄様!」

駆け出した私を見て、両手を広げて待ってくれているお兄様。
大きな両手が私の腰を掴み、ふわり、と身体が宙に浮かぶ。

「お兄様、綺麗なお花を見つけたの」
「本当に、ソロルにとても良く似合う色だ」
「ふふ、お兄様ったら」


ああ、お兄様。
愛しい愛しいお兄様。


「お兄様」
「ソロル」


触れ合う唇は、

甘い甘い痺れをもたらして…。



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