FATE/stay night
□the 1st day(U)
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「さて、こんなものかな……」
俺は頼まれていた弓道場の掃除を終えた。
一人で全てをしていたので、外はもう真っ暗だ。
はー、と冷えた手を吐息で暖める。
まだまだ冬真っ盛り。
明日あたり鍋にしようかな。
そんなことを考えながら家路へと進んでいた足が止まる。
音が聞こえてくる。
夜の学校。
人っ子一人いないはずのこの場所で音がした。
空気を裂くような乾いた音。
金属同士をぶつけたような甲高い音。
殴り合うような鈍い音。
それら非日常的な音達。
俺は音の発信源と思われる校庭へ向かった。
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