FATE/stay night
□prologue
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日本人てしては珍しい赤毛で、弓が少し上手い程度の俺が、何故魔術師なんてものをやっているのかは、まず俺と俺の親父、衛宮切嗣-きりつぐ-の出会いから話さなければならないだろう。
前述で分かったかもしれないが、俺と切嗣は血が繋がっていない。
10年程前にあった大火災。それに巻き込まれた俺は、家族を、友人を、家を、物を、全て失った。
炎に包まれた街の中を、1人彷徨い-さまよい-歩いた。周りには倒れた人が焼かれながらも助けてを求め呻いていた。あれを地獄と呼ばないで何を地獄と呼ぶのだろう。
その火災の唯一の生き残りだった俺を切嗣が助けてくれた。
それが俺と切嗣のファーストコンタクトだ。
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