■絶チル短編ストーリー■

□◆素直になれないの(蕾見×宇津美)◆
1ページ/1ページ

 初めて見た時…同姓と間違えるくらいの綺麗な髪をした人だと思っていた…

「宇津美くん………入院なんだって?」
「その声は蕾見くんか?」
 彼は目と手に包帯を巻いていて…その姿を見た私は思わずため息をついていた。
「また誰かかばったんですって?優しすぎるのも考えものね。」
 近付いて私はベッドの端に腰かける。ホント…優しすぎるわよ。軍人には向かない人よねぇー…ま、嫌いじゃないけど。
「…傷、大丈夫なの?」
「すぐに包帯は取れるよ。それよりも…」
「んー…なぁに?」
「そ…その……手の、動きを止めて…もらいたいんだが…」
 包帯の下の顔が赤くなる…
 私の手、彼の足を撫でているのよねぇ……女性に免疫ないっていうのも可愛いし…私は思わずクスクスと笑ってしまう。
「つ、蕾見くんっ!からかうのも大概にして…」
「別にからかってなんかいないわよ。ただ…宇津美くんが可愛いなぁと思っただけv」
「だから、それがからかっていると…」
 まだ笑っている私に彼は呆れてため息をついた。だけど私は手の動きを止めない…
「ね、宇津美くんて…女性経験あるの?」
「なっ?」
 赤い顔が余計に朱をおびる…その反応でわかっちゃったけど…
「な、何を言って…」
「じゃあね〜…不二子が貰っちゃってもいい?」
 そう言いながら私は彼の唇に自分の唇を重ねた。

 自分の上着の前を開け、彼の手を誘導しながら胸に触れさせる。
「手が痛くなければ…目が見えない分、感触を確かめててねv」
「蕾見…っ」
 何か言いたげな彼の口は塞いでしまう。そうやって彼の動きを封じ、私は自分のしたいように彼自身に触れた…
「嫌がっていても…体は正直よねぇ…」
「ちょ、待っ…蕾見くんっ!」
「い・や・よ。待ってあげなぁ〜いv」
 堅くなった彼自身を私は自分の中へと引き入れた。キスをしてる時から濡れていた私の中は彼を簡単に飲み込む…
「ぁ…っ」
「宇津美くんたら、可愛い声v」
 私のソコは、待ち望んだ繋がりに震える…
 ゆっくりと腰を上下に揺らし、浅く深く…彼自身を味わってゆく…
「はぁ…ん…宇津美くん、気持ちいい?」
「つっ!どうして君は…こんな事を…っ」
「もぅ…お説教はあとで…」
 チュッと、また彼の唇に触れる。…口ではなんだかんだ言いながら…気持ちはいいみたいよね…中で感じる彼自身がそれを物語っている。
「…っ、ん」
「…何だか…宇津美くんの方が女の子みたい…」
 クスクス笑いながら、私は彼の頬に触れた…熱をもったかのように熱い……
「…蕾見…くん?」
「…明日をも知れない身なんだし…たまには息抜きしなきゃでしょ?…不二子が望んでるの…だから今だけは私を感じてて…」
 腰の動きを激しくしていけば、グチュグチュと濡れた音が病室内に響く…それが余計に私を淫らにさせていった。
「あ、ん…はぁ…」
「っ…蕾見、くん…ん…」
 私の胸を触っていた彼の手にも力がこもる…
「…宇津美くんがしたいようにしていいのよ?」
 そう促し、中の彼自身を締め付ける。
「ぁ、締め付け…ないで…すぐに…んっ」
「いいわよ…いっても…何度でもしてあげるから…私の中にちょうだい…」
 私の中で限界をうったえかける彼自身…それがたまらなく愛しい…
「は、あ、んん…中の宇津美くん…凄くいぃ…」
「あ、そんな…っ、動かないでっ…」
 キツク締め上げながら腰を揺らし、キスを繰り返す。
 彼の舌を絡めとり、息継ぎさえ与えないかのように貪っていた…
「っふ、ん…んん…」
 繋がる部分から彼の限界を感じ、腰を今まで以上に揺らした。
「あ、ぁ…宇津美くん…んっ!」
「んっ…!」
 中で感じるあたたかい体液に、私もいってしまった。
 お互いに息を整え、抱き締め合う…
「……どうしてこんな事を…」
「………。それくらい自分で考えなさいよ。」
 にぶいにもほどがあるわよ。私はため息をつき、彼から離れた。そして、身支度もし、いつもの私になる。
「宇津美くん、ごちそうさまvあとで改めて京介とお見舞いに来るから……今日の事、気付かれないでよ?」
「僕だって…京介にバレたくはないよ…はぁ…まったく、君って奴は…いつも突拍子がなくて…」
「あら?それが私が私たるゆえんって感じじゃない?」
 いつもの私を演じきる…ただの気まぐれを起こしたのだと思わせるため……
「それじゃあね〜…」
 病室の扉を閉め、私は歩き出す。何事もなかったかのように…
「…だってしゃくじゃない。私があそこまでしたのに気付かないなんて…ほんっと、にぶいんだから…」
 これから先なんてわからない…だから今を楽しむ…それが私の生き方…
「宇津美くんにはもっと女心を勉強してもらわなきゃだわ。」
 私は拳を突き上げると、本屋へと向かっていったのだった。
*END*

2009*9/22*しのぶ

≫お気に召していただけたら幸いです。##LINK1##までご感想をいただけたら励みになります。
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ