■絶チル短編ストーリー■

□◆飴@(賢木×皆本)◆
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「あれ?何か…いい匂いが…」
「ん?ああ、さっきコレ貰ったんだよ。」
 そう言って皆本が飴の袋をチラつかせた。それには『薔薇の香り』と書いてある。
「なるほど。どうりで…んで、俺の分はないの?」
「残念ながら。僕が舐めてるので最後…」
「何だよ〜…友達なら俺の分くらい…」
「しょうがないだろ…女性陣がみんなで持ってくんだから…」
 皆本はため息をつく。…ま、仕方ないか…女の子にとって薔薇の香りは心惹かれる存在だもんな…
「じゃ、せめて匂いだけでも皆本から…」
「ぉいっ!」
 俺は薔薇の香りのする皆本に抱きついた。
 近付けば近付くほど、その香りは強くなる…
「……そんなにこの飴が欲しかったのか?」
「いや…ほら、食った事ない物を一口頂戴〜っていうアレだよ、アレ。」
「………わかった。」
「ん?何がわかった…」
 皆本は俺の方を向くと、頬に手をそえた。そして、唇が合わさる…
 カロンッ…と、甘ったるい物が俺の口の中に転がった。
「…それでいいだろ?」
「……甘っ…てか!皆本…不意打ちだろーが…」
 してやったり…というような皆本の顔に、俺の方が赤くなる。
「僕には甘すぎる飴だったからどうしようか悩んでたんだよね…捨てるのも悪いし。賢木、責任持って舐めてくれv」
 極上の笑顔………俺はそれに負けた。
「…お前って、たまーに行動が読めないよな…」
「それを言うなら、僕はいつでも賢木の行動が読めないよ。」
 また机に向かって仕事に取り掛かる皆本。その背中を見つめ、俺はため息をついた。
「皆本がノーマルでホントよかったと思うよ。」
「それはどうも。ほら、用事がないなら仕事に戻れ。ただの暇潰しに来ただけだろ?」
「ハイハイ…んじゃ、この飴は俺が責任持って処分します…」
 ただ顔が見たくて来ただけなのを見透かされ、俺はそうそうに部屋を退出した。
「………今日は皆本に勝てる気がしねぇな。」
 そう思いながらも、どうやって仕返しをしてやろうかと考える俺がいたのは言うまでもない。

*END*

2009*11/24*しのぶ

≫久しぶりの賢木と皆本(笑)でも、皆本のが攻めくさいという(爆笑)
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